第58回 定例活動報告 「東の森(2月6日 第1土曜日)」
 
■全体報告(大日向)
  午後から地元の方との遅まきに新年懇親会を企画したため午前中だけの活動となりました。数日前の雪で日が当らない大日影通りが滑るかと心配されましたが、両側には残雪があるもののきれいに除雪され難なく行くことができました。話を聞くと雪の朝には地区全員が動員されて除雪作業をしたのだそうです。そのままにしておくと凍ってしまい、もっと危険になるとの事でした。径30センチほどの杉の木が2本重たい雪のせいで途中から道路の方に折れたそうですが、厳しい山里の生活を垣間見てしまいました。

  作業は半日ということもあり銀杏丸太を下から運びあげる作業(別記)、新施業林を確認するチーム(別記)、チェンソウの整理、たき火・コーヒーを沸かす人、次回炭焼きの準備、新年会の買い物、さらには上に登るのも面倒と盆堀川沿いのぼさ刈りと思い思いに散って午後に備えました。

  新年会は地元の方10名と山の会21名合計31名の出席があり、山の会から昨年の報告と地元への感謝・今年の方針発表の後、長老の乾杯でにぎにぎしく開かれました。

  新施業林地の雑山の山主の息子さんの言葉です。

  父親が所有する山が30数か所点在してある。以前はそれぞれの山に地元の山守が居て山の手入れをしてもらっていたが山からの収入がなくなり、手入れも自然と消滅して30年以上になってしまった。彼は勤め人で山にはほとんど入っていないので今回の整備の提案は渡りに船であるとの事でした。

  会は和やかに進み、face to face 顔と顔の交流が出来たことが最大の収穫であろうか。地元の方の信頼と理解を更に深めたことが山の作業での励みにもなります。また高橋さんの奥様が作ってくれたけんちん汁と漬物がおいしかったです。

  車で来た泊まり組が深夜まで語り明かしましたが、真っ暗闇の中、抜けるような星空が見事でした。

■イチョウまな板材料の引き上げ(清水圭司)
  イチョウの木のまな板は高級品と言われている。おそらく木の硬さが包丁の刃にちょうどいいことと、イチョウの板そのものに殺菌力があるのだと思う。おととしの12月仲間の、会員に手伝ってもらって逗子のある土地にある大きなイチョウの木を切り倒した。そのとき玉切りにして放置しておいたのだが、会でロゴソールを購入したのでこれでイチョウのまな板を作ろうということになった。数にして13個。小さく比較的軽いものは持てるが、多くは重くてやっと持ち上がるくらいの重さ。一番大きく重いものは直径50数センチ、長さは45センチ。基地で体重計に半分乗せて計量したら65キロあった。

  当日、トラックで盆堀に。近くの駐車場で荷降ろし。これを機会に一輪車を購入したので油圧式の重量物運搬用の台車を使い一輪車の高さまでおろし、そこから一輪車に移動。さて、これからがいよいよ運搬。とりあえず一輪車にいれて基地にあがる坂道の真下まで運搬。一人が一輪車を押し、子供のころやった電車ゴッコのように輪にしたロープに体を入れてもう一人が引っ張る。そして難なくクリヤー。

  さて、これからが本番。約100メートルのまっすぐな坂道。途中まではいいが、半分すぎると勾配がきつくなる。とくに最後の10メートルはまったくもって胸突き八丁。そこで人から借りた新兵器が効果を発揮。ビルの建設現場などで材料やセメントなどを上階に引き上げるための電動巻き上げ機。昨年、会では思い切って発電機を購入したのでこれも役に立った。太い杉の大木にワイヤーを巻きつけ、そこに巻き上げ機を設置。発電機を動かし巻き上げ機のスイッチをいれると5ミリのワイヤーがスルスルと出てくる。残念なのはワイヤーの距離が20メートルしかないこと。そこでロープを数本つなぎ、一番下までロープを伸ばす。一輪車にイチョウの玉伐りした材をいれる。リレー式に合図をするとロープが引っ張られ、一人が一輪車のバランスを取りながら力を入れることなく上にあがっていく。ワイヤーの巻き上げが終わると次のロープに接続。こうして数回ロープの接続を繰り返してとうとう午前中ですべて基地に引き上げ終わった。みんな結構くたびれたようだ。ただその疲れはイチョウの重さによる疲れではなく、急坂の往復による疲れだ。こうしてイチョウのまな板の材料は用意された。今後はこれをロゴソールで板にしてそのあとベルトサンダーでなど仕上げ。まな板にいい大きさに丸鋸で切り取り、焼きゴテを入れれば完成。多分大小含めれば60枚はできるのではないか。炭焼きといい、シイタケ栽培といい、基地回りでの活動も多種多様になってきた。活動の種類も豊富になりつつあり、年齢やそれぞれの体力に合わせて楽しめるようになりつつあるように思われる。

■雑感「新たな林地について思うこと」(堀内)
さてこの林地ですが、落葉広葉樹が生い茂る天然林です。
以前は薪炭林として活用されてきたようです。

林内は、ミズナラや、ケヤキなどこれまでの活動地では見慣れない木々が主役です。

人が入っていたのもあってか、ガレ場も多々あります。
そうはいってもスギ、ヒノキ林とは違った気分です。

さてここで思うのが「どんな森にするのか?」ということ。

薪炭林として役目を終え、材を育てる必要もなくなりました。
それに応じて整備の仕方も変化させなければなりません。

山主さんの希望優先ですが、この森はこの地域の当時の暮らしぶりを偲ばせます。
そういったエピソードもあるようです。

郷土資料館などよりも、こういった森の中で、森と人の暮らしの歴史インタープリテーションをしてみてはどうでしょうか。
大人子供関係なく面白いのではないかと思います。

東京の里山の風景が、心によみがえる気がします。
超えなければいけない課題はありますが、商売としての成功を目的としなければ、飛べないハードルではないように思います。

イチョウの積み下ろし


途中までは人力


見ために比べてぜんぜん重い!


途中からはコレが引っ張ってくれるんで


倒れないように歩いていく


あともう一息ガンバレ


こんなに運びました


K先生と再び天然林へ


木が落石をとめてますよ


再び鉄塔。どうやって建てたんですかね?


地元の方々と新年会


で、2次会。


で、3次会!

 
 
 
 
第59回 定例活動報告 「東の森(2月21日 第3日曜日)」
 
■全体報告(大日向)
  2月21日は体調を崩した人もいて11名の参加者であったが、少数精鋭?で各人各様の働きをした。
  特筆すべきは怪我をして休養していたT氏が不死鳥のようによみがえり、健常者に劣らない動きをしたことでした。皆体調がわからずハラハラしましたが本人はいたって平気で、家に居るより山に来た方がよっぽどマシと云い、森の癒し効果を十分に感じさせた一日でした。
  炭焼き(別記)、まな板造り(別記)そして間伐チームと別れたが、間伐は午前中で16本抜採し作業は今回で一段落としました。
  東の森はまだ間伐の必要があるが、今後は初参加者の間伐等の実習に使う演習林という位置づけにすることにした。施業開始以来2年10カ月、藪がひしめき、尾根が見えない真っ暗な森は見事に変貌し、感慨深いものがあります。
  次回3月6日より隣接する森の整備に入ります。作業道のチェック等で再度森に入ったが、中心部に放置された大きな雑山がでんと居座って迎えてくれます。50年近く前の炭焼き、薪とり等で賑わった、明るい里山を再現したいという思いです。乞うご期待を!。
  なを盆堀地区の雪害は東の森では一本倒れ、道路沿いで径30センチ近くの杉が途中で枝折れして道路をふさぎました。今年は水を含み重たい雪だったそうです。私が関わった別の山では10年近く育った杉が数十本折れ・倒れ悲惨な状態となりました。10年の努力が一日で水泡のごとく消えてしまったのです。熱心に森林保全に取り組んでおられる山主さんの苦労・虚しさの一端を共有した思いでした。

■いろいろなことをした一日(清水圭司)
  3月から始める広葉樹の森までの作業道を通すための下調べをした。竹の小径から先の延長路だ。竹の小径の脇に放置しておいた玉伐りした間伐材を基地に運ぶのに初めて一輪車を使ったら効果絶大。このため竹の小径より先に作られる作業道も一輪車が苦もなく通れるようにしなければならないので、まずはそのための調査。なるべく等高線にそって歩いてみる。途中ちょっと難所はあるが、獣道のようななんとなく道のようになったところが大部分なのでかなりのスピードで開通しそうだ。これができれば広葉樹の森まであっという間に到着。広葉樹の森はかなり素晴らしい森だ。ここでのんびり一休みというにはうってつけの場所だ。いつも作業で見るのは杉やヒノキの人工林だからより明るく感じられる。 最初は竹の小径の延長。完成すれば社の横から並行してもう一本。そして反対に向かって竹の小径の上の方を基地に向かって作る予定。これらが完成すれば林床の保護になり間伐作業も進むだろうと思われる。広葉樹の森で昔使っていた炭窯後を見つけた。炭窯を想像していただけに、言われてみれば炭窯後か、という感じ。このころ基地では薪割りの真最中。自分たちが使うためもあるが、地元のレストランの暖炉用へのプレゼントだ。そうしてこのときの基地は炭焼きの煙が立ち込めてなかなかのいい風情。炭焼きの臭いが鼻にツンとくる。木の種類によるのかよくわからないけれど竹炭のときはあまり感じなかったようにも思う。 昼食時の汁ものは恒例のトン汁。ただいつもと違うのは、炭焼き班の要望で餅を買ってきたのでそれを焼いて雑煮のように。そのため持ってきたおにぎりなどの弁当は食べずじまいという人も多かった。ひと袋まるまる余ったので次回も雑煮とか。
  午後は前回、下から引き揚げたイチョウの木をロゴソールで板に。一昨年暮れに伐採して放置しておいたものだが思ったより乾燥していない。試験的に3センチ強で切る。きれいな板の表面が現れた。ひと株で6枚取れた。大小ふくめれば70枚はまな板が作れそうだ。
  去年の暮の定例で広葉樹の森で高さ20メートル近いコナラを切り倒したのだが、シイタケのホダ木に欲しいとの話があり、さっそくチェンソー部隊が玉伐りをしに行った。太いところは短く沢山種駒を打ち込み、そうでないところは普通に打ち込めばいいらしい。ただ時期がどうかなという疑問の声も。でも打ち込めばそれなりには出るでしょう。忘れた頃にね。
  シイタケのホダ木を切りに行くときに地元の顧問が自分のところで使っていた炭窯に案内してくれた。単なる石垣のように見えたが、真ん中の石をどかせば炭窯の開口部が。そして後方の石をどかせば煙突部分が。これはもう本格的。炭焼き班の女性会員は泊まりがけで炭作りをするらしい。その窯の位置も今度の作業道のほんの少し上。周りを整備すればこの森も極めて機能的なものになる予感がする。
  炭焼きのしまいは4時過ぎになるので数人居残り。先に山を降りる人は、レストランにあげる薪を持って下山。喜ばれたのは言うまでもない。だんだん地元との交流が深まっていくのが実感できるような一日でした。そうして何よりもうれしかったのは久しぶりに怪我のため休んでいた長老が久しぶりに参加したことでした。 

■盛大な煙の炭焼(尾島)
秋から除伐の雑木の径7センチ程のものを基地まで下ろし始め、活動日に長さを80センチ程に切りそろえて少しずつ炭材を準備してきました。3回目の炭焼にして初めての広葉樹の炭に挑戦です。今回は師匠のKさんもいるし、今まで失敗はしていないしということで、私はあまり緊張もないままに8時の早出で駅に集合。4人で東の森に向かいました。

春を間近にした盆堀はとても静かで、すでに柔らかくなった空気のつながりは緩やかな光の中に満ちていました。到着後、すぐに蓋、焚き口をセットし、前回山から下ろしておいた土をねって密封し準備完了。9時着火。前回の活動日にOさんが丁寧に切り割った薪を次々に放り込み団扇で風を送り焚き口の火をどんどん燃やして行くうちに、煙突から出る煙が黄色味を帯び炭材に火が着いた事を知らせてくれました。この時、10時。1時間の間、薪入れ、扇ぎの忙しい時間を過ごしていたにも関わらず疲れを感じなかったのは煙突から気持ちよく出る煙のお陰だったのでしょう。煙はその後も私がやった事に100パーセント正直に反応してくれ、それだけですっかり嬉しくなってしまうものでした。師匠のKさんが『ははその森』に行き窯を離れた事は全く今回のシュミレーションをしていなかった私には不安でしたが、“煙が勢い良く出る事”をキーポイントにして焚き口を絞り始め、2度の燃材追加を行いました。

昼食用に窯で餅を焼く予定でしたが、窯の上の土を退かしても餅焼きの温度には間に合わず、カセットコンロで焼く羽目になってしまいました。餅入り豚汁の昼食を食べながらも炭焼は続き、更にKさんが2度の燃材追加を行いました。そして2時半、焚き口を密閉し、その30分後には煙突にも空気遮断用の缶を被せて炭焼を終了しました。今回の煙はとても盛大で、隣で薪割りをしていたメンバーは「煙い!」とぼやいていましたが、山の下から見たメンバーに拠ると煙が林間を上がって行く様子はとても情緒のある良ものだとの事でした。そんな煙のお陰で木酢液はたっぷりと取れました。

午後には窯の炭焼と平行して花炭焼きをしました。炭材は長時間用が「カボチャ、カリン、ユズ」、短時間用が「栗イガ、杉葉、カボチャ種、サルノコシカケ」です。夫々を2缶に分け、2箇所の釘穴を開けた蓋をし十文字に針金を掛けて、豚汁調理用の炉の五徳の上にセットした網の上に置きました。下からは勿論、缶の上でも火を焚き、熱くて堪らないほど盛大に炎を上げました。「栗イガ等」は30分で穴から煙は出なくなり火から下ろし缶ごと土を被せて温度を下げます。温度が上がったまま蓋を開けると燃焼して灰になってしまうからです。1時間10分後には「カボチャ等」の缶蓋の穴からの煙も透明になり、焼きを中止し土を被せました。結果、全てできた事はできたのですが、皆柔らかくイガは触ると崩れてしまい、サルノコシカケが思いの外良い具合でした。長時間用も同じく柔らかかったのですが、“焼いて結果が見たい!”という気持ちを満足させるだけのものは十分にありました。Kさんに拠ると柔らかいのは温度が足りなかった所為だろうとのことでした。

終礼後、3人が残業で強制冷却。・・・のはずだったのに、タンクからホースで水を引くのがうまく行かず、バケツで水を運び少しずつ窯にかける羽目に。400度まで上がった窯内温度はおいそれとは下がってくれず、水運び7回で漸くドラム缶の表面を触れられるまでになって終了。既に4時半でした。さて、2週間後の結果は?

まな板作りにとりかかる


まな板制作


まな板の原版


せっせと薪割り


これだけプレゼントしました


ほだ木用にと


人工林とちがって明るい天然林


炭焼窯の口が見えますね


回の炭焼は煙がスゴイ


会のポスターを自治会の回覧版に・・・(左)



 
 
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